夏の屋外で虫がつかない花は?ガーデニング向きの品種を紹介

園芸・ガーデニング

夏のガーデニングで意外と頭を悩ませるのが、アブラムシやハダニ、ヨトウムシなどの害虫です。せっかくきれいに植えた花が、いつの間にか虫だらけになってしまった経験のある方も多いのではないでしょうか。
本記事では、夏の屋外でも比較的虫がつきにくい花の代表種と、その理由、さらに植え方や管理のコツまでを専門的な視点からまとめます。
庭・ベランダ・プランターのいずれにも応用できる内容ですので、初心者からベテランの方まで、虫に悩まされにくい快適な夏の花空間づくりの参考にしていただけます。

目次

虫がつかない花 屋外 夏で押さえたい基本ポイント

夏の屋外で虫がつかない花を選ぶ前に、まずは「なぜ虫が寄りやすい花と寄りにくい花があるのか」という基本を押さえることが大切です。虫がつきやすいかどうかは、花の種類だけでなく、気温や湿度、日当たり、風通し、肥料の与え方など環境条件にも大きく左右されます。
例えば、ジメジメした環境や、窒素肥料を与えすぎた柔らかい新芽は、アブラムシにとって格好のターゲットになります。一方で、香り成分や葉の硬さ、分泌物などによって虫を寄せつけにくい性質を持つ植物も少なくありません。こうしたメカニズムを理解しておくと、品種を選ぶ際の判断がしやすくなります。

また、「虫がまったくつかない」花は基本的に存在しないと考えた方が現実的です。ここでいう虫がつかない花とは、一般的な草花に比べて「被害が発生しにくい」「発生しても被害が軽くて済みやすい」種類を指します。
したがって、品種選びと同時に、風通しを確保する植え方や、周囲の雑草管理、水やりのタイミングなど栽培環境全体を整えることが重要です。まずは、虫を寄せにくい夏の花の特徴を理解したうえで、自分の庭やベランダの条件に合うものを選んでいきましょう。

夏場に虫が発生しやすい理由

夏場に虫が増える最大の理由は、高温と適度な湿度です。多くの害虫は温度が20〜30度前後になると活動が活発になり、世代交代のスピードも速まります。特にアブラムシやハダニ、スリップス(アザミウマ)は繁殖サイクルが短く、対策が遅れると一気に増殖してしまいます。
さらに、日が長い夏は植物の生長も旺盛になるため、新芽や柔らかい葉が絶えず供給される時期でもあります。これは害虫にとって、栄養価が高く食べやすい餌が豊富にあるということを意味し、被害が広がりやすくなります。

また、ベランダや小さな庭では、気温が上がりやすく風の通りも悪くなりがちです。このような閉鎖的な空間では、一度入り込んだ虫が外へ流れ出にくく、密度が高い状態が続く傾向にあります。
そのため、夏は「虫が多い季節だから仕方ない」と割り切るのではなく、通風の確保や密植を避けるレイアウトを意識することで、害虫の増殖を抑えることができます。

虫がつかない花の共通する特徴

虫がつきにくい花には、いくつかの共通した特徴があります。まず挙げられるのが、香り成分や精油を多く含むことです。ハーブ類をはじめ、マリーゴールドやラベンダーなどは、昆虫が嫌う成分を葉や花に含んでおり、周囲の植物の虫よけとしても利用されています。
次に、葉が硬い・厚い・毛が多いといった物理的特徴も、虫を寄せにくくする要素です。硬い葉は食害されにくく、毛深い葉は小さな害虫が移動しにくいため、結果として被害が少なくなります。

また、花粉や蜜が少ない花も、チョウやハチ、ハナアブなど花粉媒介者が集まりにくいため、伴ってやってくる害虫の滞在時間も短くなります。
最後に、乾燥気味を好む植物は、もともと湿った環境を好む害虫が住み着きにくい傾向があります。これらの特徴を組み合わせて考えることで、夏の屋外でも比較的虫がつかない花を体系的に選ぶことができるようになります。

屋外栽培ならではの注意点

屋外で栽培する場合、室内とは違い、風雨や強い日差し、周囲の雑草や他の植物からの害虫飛来など、コントロールしにくい要因が多くなります。そのため、単に虫がつかない花を選ぶだけでなく、植える場所や組み合わせ方も重要になります。
例えば、建物の壁際は熱がこもりやすく、夜間も温度が下がりにくいため、ハダニが発生しやすい環境です。こうした場所には、乾燥と高温に強いだけでなく、葉の表面が硬い植物を選ぶと安心です。

また、庭全体の風通しを良くするためには、背丈の高い植物を一列に密集させない、フェンス際に風の抜け道を残すなどの工夫が有効です。
屋外では、どうしても虫がゼロになることはありませんが、発生源となる雑草をこまめに抜く、落ち葉や枯れ枝をためないなどの基本的な管理を続けることで、虫の密度を低く保つことができます。このような環境づくりと組み合わせてこそ、虫がつかない花の効果が最大限に発揮されます。

夏の屋外で虫がつきにくい代表的な花と特徴

ここでは、実際に夏の屋外で比較的虫がつきにくいとされる代表的な花を取り上げ、その特徴を整理していきます。いずれも園芸店やホームセンターで入手しやすく、初心者でも育てやすい品種が中心です。
虫に強い性質を持つ花をメインに植えることで、防虫対策に追われるストレスをやわらげつつ、長く花を楽しめるガーデンづくりが可能になります。

ただし、地域の気候や土質、日照条件によって生育状況は変わります。同じ品種でも、日陰気味で風通しが悪い場所では病害虫が出やすくなる場合があります。
そのため、各花の特徴とともに、向いている環境や栽培のポイントもあわせてチェックし、自分の庭やベランダの条件にもっとも近いものから取り入れていくと失敗が少なくなります。

マリーゴールド:コンパニオンプランツの代表格

マリーゴールドは、夏から秋にかけて長く咲き続け、しかも虫よけ効果が期待できる花として非常に人気があります。独特の香りには、土中のセンチュウ類や一部の害虫を抑制する働きがあるとされ、野菜のそばに植えるコンパニオンプランツとしても広く利用されています。
夏の強い日差しにも強く、プランターや花壇、地植えなど幅広いシーンで活躍してくれます。

一方で、マリーゴールド自体が全く虫に食べられないわけではありません。ナメクジや一部の毛虫は葉や花をかじることがありますが、被害は限定的なケースが多いです。
栽培のコツとしては、日当たりと風通しの良い場所を選び、過湿を避けることが重要です。花がら摘みをこまめに行うと株が疲れにくくなり、長期間にわたって花を楽しめます。

ペチュニア・カリブラコア系:改良が進んだ夏の定番

ペチュニアやその近縁種であるカリブラコアは、改良が進んだことで、以前に比べてうどんこ病やベト病、暑さに強い品種が増えています。花期が長く、品種によっては初夏から秋まで次々と花を咲かせるため、夏の寄せ植えやハンギングでも定番の存在です。
比較的害虫被害が少ないのも特徴で、特に屋外で風通しの良い場所に置けば、深刻な食害を受けるケースは限定的です。

ただし、アブラムシやヨトウムシが全くこないわけではありませんので、定期的な観察は必要です。特に雨が続いた後や、株が蒸れ気味になっているときは要注意です。
栽培のポイントとしては、梅雨明け前後で一度切り戻しを行い、株の中心まで風が通るようにしておくことです。これにより、害虫だけでなく病気も出にくくなり、真夏の高温期を乗り越えた後に再びボリュームのある花姿を楽しめます。

ジニア(ヒャクニチソウ):高温乾燥に強いロングランナー

ジニアは和名をヒャクニチソウといい、その名の通り長期間咲き続ける一年草として知られています。高温と日差しに非常に強く、真夏の庭を力強く彩る存在です。
葉や茎がしっかりしており、やや厚みのある葉質のため、一般的な草花に比べて虫に食べられにくい傾向があります。特に日当たりと風通しの良い場所では、アブラムシやハダニの被害も少なめです。

一方で、過湿や肥料の与えすぎは軟弱な生育を招き、結果として虫を呼び込みやすくなります。そのため、水は土の表面がしっかり乾いてから与え、肥料も元肥と少量の追肥にとどめるなど、やや厳しめの管理がむしろ好成績につながります。
草丈や花の大きさ、色のバリエーションが豊富なので、花壇の奥行きや高さに合わせて品種を選ぶと、美しいレイヤーを作りながら、虫にも強い夏花壇を構成できます。

ニチニチソウ(ビンカ):高温と乾燥に強い優等生

ニチニチソウは、真夏の酷暑にも負けず、次々と花を咲かせる耐暑性抜群の一年草です。葉は厚くてツヤがあり、多少の乾燥にも耐えるため、ベランダやコンテナ栽培にも適しています。
葉がしっかりしている分、葉を食害するタイプの虫はつきにくく、総じて病害虫に強い優等生です。水はけの良い用土とたっぷりの日光があれば、少ない手入れで長く楽しめます。

ただし、連日の長雨や過湿状態が続くと、根腐れや病気の原因になり、その二次的な影響として害虫も寄りやすくなります。
雨が多く当たる場所では、鉢を少し高めに置く、置き場所を軒下に移動するなどの工夫をして、用土をなるべく乾き気味に保つと良いでしょう。適切な環境を整えれば、夏の屋外では最も頼れる虫に強い花の一つになります。

ハーブを活用した虫がつかない夏の花選び

虫がつかない花を考えるとき、ハーブの存在は外せません。多くのハーブは強い香りや精油成分を持ち、これらが一部の害虫にとって忌避要因になります。
花そのものが華やかな品種も多く、花壇や寄せ植えに取り入れることで、見た目の美しさと防虫効果の両方を狙うことができます。特に夏は、ローズマリーやラベンダー、ミントなどが旺盛に生長し、屋外でも扱いやすい季節です。

ただし、ハーブによる虫よけ効果は「完全に虫を寄せつけない」というより「虫の密度を下げる」「近くに植えた植物の被害を軽減する」といったイメージで捉えるのが現実的です。
また、同じハーブでも品種によって香り成分の構成が異なり、それに伴って虫に対する効果も変わる場合があります。ここでは、夏の屋外向きで、花も観賞価値が高い代表的なハーブを取り上げます。

ラベンダー:観賞性と防虫性を兼ねた人気種

ラベンダーは、紫やピンクの穂状の花が美しく、香りも良いことから、観賞用とリラクゼーションの両面で高く評価されています。その香り成分は、一部のガや蚊、アブラムシなどが嫌うとされており、花壇や鉢植えで周囲の雰囲気ごと爽やかにしてくれる存在です。
特に細い葉を持つ系統は、暑さと乾燥に強く、夏の屋外でも育てやすい傾向があります。

ただし、過湿や蒸れには弱いので、日本の夏では風通しの良い場所を選ぶことが最重要ポイントになります。鉢植えの場合は、素焼き鉢や水はけの良い培養土を使い、葉に水がかかりすぎないよう根元にそっと水やりするのがコツです。
刈り込みをうまく行えば、コンパクトで密度の高い株に仕立てることができ、見た目にも美しく、虫も寄りにくい健康な状態を保てます。

ローズマリー:常緑で一年中頼れるガーデンハーブ

ローズマリーは、常緑で一年中緑を楽しめるハーブです。強い香りのある針状の葉は、ヨーロッパでは古くから防虫・防腐に利用されてきました。屋外の花壇や鉢植えでも、乾燥と日当たりの良い場所なら非常に丈夫に育ちます。
夏場も葉が硬く虫に食べられにくいため、他の草花と組み合わせた寄せ植えでも、全体の虫よけ役として機能してくれます。

花は春から初夏にかけて咲くことが多いですが、淡いブルーや薄紫の小花が群れて咲く姿は十分に観賞価値があります。
成長すると木質化してボリュームが出るため、花壇の背景や縁取りとしても便利です。剪定した枝は料理やハーブティーに利用でき、香りも楽しめるので、実用性と防虫性を兼ね備えた植物としてガーデニング全体の主役にもなり得ます。

ミント類:扱いに注意しつつ防虫帯として活用

ミントは、清涼感のある香りで知られ、多くの昆虫にとっては好ましくない匂いとされています。そのため、ミントを植えたエリアは、蚊やアリなどがやや近寄りにくくなる傾向があります。
また、花期には小さな花穂を多数つけるため、ハーブガーデンに柔らかな彩りを与えてくれます。夏の屋外でも生育が非常に旺盛で、初心者でも育てやすいハーブの一つです。

一方で、ミントは地下茎でどんどん広がる性質があり、地植えにすると他の植物のスペースを圧迫しがちです。そのため、防虫帯として使う場合は、基本的に鉢植えかプランター栽培にし、必要な場所に鉢ごと配置する方法がおすすめです。
管理の際は、過湿を避けつつ、地上部が混み合ってきたら切り戻しをして風通しを確保することで、病害虫の発生をさらに抑えることができます。

見た目も楽しめる虫がつきにくい夏花の具体例

虫がつきにくい夏の花といっても、庭やベランダはやはり華やかさも重視したいところです。この見出しでは、観賞性が高く、花色や草姿のバリエーションも豊富な品種を中心にご紹介します。
いずれも屋外栽培に向いており、花壇からプランター、ハンギングバスケットまで幅広く活用できます。

また、同じ「虫がつきにくい」カテゴリーの中でも、背丈や開花期間、必要な日照量などが異なります。これらを把握しておくことで、高さや色のバランスを考えたレイアウトが可能になり、見た目に美しく管理もしやすいガーデンを作ることができます。
以下の表は、代表的な花の概要をまとめたものです。

花の名前 主な開花期 草丈の目安 虫のつきにくさの傾向
ニチニチソウ 初夏〜秋 20〜40cm 葉が硬く総じて強い
ジニア 初夏〜秋 30〜80cm 日当たり良好であれば強い
ポーチュラカ 初夏〜秋 10〜15cm 多肉質で非常に強い
ベゴニア(センパフローレンス) 春〜秋 15〜30cm 葉が厚く比較的強い

ポーチュラカ:多肉質で虫も暑さも寄せつけにくい

ポーチュラカは、多肉質の茎と葉を持ち、強い日差しと高温、乾燥に非常に強い夏向きの花です。地面を這うように広がり、赤・ピンク・オレンジ・黄色など鮮やかな花を次々と咲かせます。
葉が肉厚で水分を貯える構造になっているため、葉を食害するタイプの虫がつきにくく、総じて病害虫の発生も少ないのが特徴です。

水やりはやや控えめでよく、過湿にさえ注意すれば失敗が少ない植物です。花壇の縁取りやグランドカバー、吊り鉢など、さまざまなスタイルに対応できる柔軟さも大きな魅力です。
また、挿し芽で簡単に増やすことができるので、一度気に入った株があれば、翌年も同じ雰囲気の花壇を作りやすい点もメリットと言えます。

ベゴニア(センパフローレンス):日陰〜半日陰でも活躍

ベゴニアの中でも、一年草扱いのセンパフローレンス系は、春から秋まで長く咲き続ける優秀な花です。葉が厚くロウ質で覆われているため、病害虫に比較的強い傾向があり、特に屋外の日陰〜半日陰のスペースを彩るのに適しています。
赤・ピンク・白などの小さな花を株一面に咲かせる姿は、密植した花壇やプランターで非常に映えます。

ただし、蒸れやすい環境では灰色かび病などが出ることもあるため、株間をやや広めに取り、花がらをこまめに摘み取ることで通風を確保すると安心です。
夏の直射日光が強すぎる場所では葉焼けを起こす場合もあるため、明るい半日陰を選ぶと、虫にも強く、葉色も花色も美しく保つことができます。

サルビア・アゲラタムなどの花穂タイプ

サルビアやアゲラタム(カッコウアザミ)など、花穂を立ち上げるタイプの一年草も、総じて虫がつきにくいグループに入ります。葉がやや硬めで、香りのある種も多いため、葉を食害する虫からの被害を受けにくいのが特徴です。
サルビアは赤や青、紫など鮮やかな花穂で夏の花壇を立体的に見せてくれます。

アゲラタムはふわふわとした小花が集まって咲く姿が涼しげで、ブルー系の花色は夏の強い日差しの中でも爽やかな印象を与えます。いずれも日当たりの良い場所を好みますが、水はけさえ確保できれば比較的丈夫で、害虫被害も多くありません。
花穂タイプの花を高めの位置に配置することで、低く広がるポーチュラカやベゴニアとのコントラストが生まれ、立体感のある虫に強い夏花壇を構成できます。

配置と管理でさらに虫を減らすガーデニングのコツ

虫がつかない花を選んでも、配置や管理方法が適切でないと、思わぬ害虫被害に悩まされることがあります。逆にいえば、栽培環境を少し工夫するだけで、薬剤に頼らずとも被害を大幅に軽減できるケースは少なくありません。
この見出しでは、花選びとあわせて実践したい、屋外ガーデニングならではの具体的なコツを整理します。

ポイントとなるのは、風通し・日当たり・用土と肥料・水やりの4つです。それぞれが虫の発生しやすさに直結しており、小さな改善が大きな効果をもたらします。
特にベランダや小さな庭では、スペースが限られるため鉢数が増えすぎがちですが、あえて余白をつくることが、結果的に植物の健康と虫の少なさにつながります。

風通しを確保するレイアウト

多くの害虫は、風通しが悪く湿度が高い環境を好みます。そのため、鉢やプランターをぎゅうぎゅうに詰めて置くと、虫が発生しやすくなります。特に葉が触れ合うほど密植すると、葉裏のチェックもしにくくなり、発生初期の害虫を見逃しがちです。
レイアウトの際には、株と株の間に手が入る程度の隙間をあけ、空気の流れを妨げないよう意識すると良いでしょう。

また、ベランダでは、壁際に鉢を一列に並べるだけでなく、棚やスタンドを活用して、高低差をつけるのも有効です。これにより、風が上下に抜けるルートができ、全体の通風性が向上します。
風通しが良くなると、葉が早く乾くため病気も出にくくなり、結果として虫がつきにくい健全な株を維持しやすくなります。

水やりと肥料で軟弱な生長を防ぐ

過剰な水やりと肥料は、葉や茎を柔らかくし、害虫にとって食べやすい状態を作ってしまいます。特に窒素分の多い肥料を頻繁に与えると、みずみずしい新芽が次々と出て、アブラムシなどの好物になってしまいます。
虫がつかない花を活かすためにも、水やりは「土の表面がしっかり乾いてからたっぷり」が基本です。

肥料については、元肥をきちんと施した上で、液体肥料の追肥は生育の様子を見ながら控えめに行うとよいでしょう。葉色が濃すぎる、徒長して間延びしていると感じたら、肥料の量を一度見直すサインです。
適度に締まった株は、葉が硬くなり、病害虫にも強くなります。結果として、薬剤に頼らなくても安定して花を楽しめるようになります。

雑草・枯れ葉をこまめに取り除く

花壇や鉢の周りに雑草や枯れ葉が残っていると、それ自体が虫や病原菌の温床になります。特にヨトウムシやナメクジなどは、日中は落ち葉や鉢底の陰に潜み、夜間に出てきて植物を食害することが多い害虫です。
そのため、見た目を整える目的だけでなく、防虫の観点からも、雑草抜きや枯れ葉の除去は重要な作業になります。

作業の際は、株元を軽くかき分けて、小さな幼虫やナメクジが潜んでいないかをチェックする習慣を付けると効果的です。
週に一度、数分間の簡単な点検を行うだけでも、被害が大きくなる前に対処しやすくなります。こうした地道な管理を組み合わせることで、虫がつかない花本来の強さがより発揮されます。

ベランダ・庭別:虫がつかない花のおすすめ活用法

同じ花でも、ベランダと地植えの庭では環境条件が大きく異なります。そのため、虫がつかない花を上手に活用するには、スペースごとの特性を理解したうえで、適した品種選びと配置を行うことが重要です。
ここでは、ベランダガーデニングと庭植え、それぞれのシーンでの活用法を解説します。

ベランダはスペースが限られている分、鉢数やレイアウトの工夫で、風通しと日照のバランスを最適化することがポイントです。一方、庭では、地植えによる土壌環境の安定性を生かしながら、周辺の植栽との兼ね合いも考えて防虫効果を高めていきます。
自分の環境に当てはめながら読み進めていただくと、より具体的なイメージがつかみやすくなります。

ベランダ向け:鉢やプランターでの組み合わせ

ベランダでは、ニチニチソウやポーチュラカ、ペチュニアといったコンパクトな一年草が扱いやすく、虫もつきにくい傾向があります。広さに限りがあるため、背丈の似た植物をぎゅうぎゅうに詰めるのではなく、高さや性質の異なるものを組み合わせることで、見た目も風通しも良いコンテナガーデンが実現します。
例えば、中央にニチニチソウ、縁にポーチュラカ、周囲にミントの鉢を配置すると、彩りと防虫を両立した構成になります。

また、ベランダでは床面からの照り返しによる温度上昇が大きいため、鉢の直置きを避け、スタンドで床から少し浮かせると、根の温度が上がりすぎず、株も健康に保てます。健康な株は総じて害虫にも強くなります。
水やり時に受け皿に水を溜めっぱなしにすると、ボウフラの発生や根腐れの原因になるため、必ず捨てるようにしましょう。

庭向け:地植えでの帯状配置とコンパニオンプランツ

庭の花壇では、地植えにすることで根が深く張り、乾燥や暑さに強い環境を作りやすくなります。虫がつかない花をより効果的に使うには、花壇の縁や通路沿いにマリーゴールドやラベンダー、ローズマリーなどを帯状に植え、防虫のバリアゾーンを作る方法が有効です。
この帯の内側に、比較的虫に弱い草花や野菜を配置すると、被害を軽減しやすくなります。

また、ジニアやサルビアなど背丈のある一年草を花壇の中〜後方に植え、前方にポーチュラカやベゴニアを配置すると、高低差のある見ごたえのある植栽になります。
同時に、通路側に背の低い虫に強い植物を配置しておくことで、歩いたときに服に虫が付きにくいという利点も出てきます。庭全体の風の流れも意識しながら、連続した防虫帯をデザインしていくとよいでしょう。

日陰〜半日陰エリアでの選び方

建物の影や北側など、日陰〜半日陰になる場所では、気温がやや低くなる一方で、湿度が高まりやすく、風通しが悪いと病害虫のリスクが上がります。そのような場所に向く虫がつきにくい花としては、ベゴニア(センパフローレンス)やインパチェンスなどが挙げられます。
これらは明るい日陰でよく育ち、夏の直射日光が苦手な環境でも安定した花つきを見せてくれます。

ただし、日陰だからといって密植してしまうと、蒸れやすくなり病害虫の発生源となります。株間をやや広めに取り、風が通る方向に対して植栽の向きを工夫すると良いでしょう。
また、朝の早い時間帯に水やりを済ませておくことで、日中に葉が乾きやすくなり、病気や虫の発生をさらに抑えることができます。

まとめ

夏の屋外で虫がつかない花を選ぶ際には、「完全に虫ゼロを目指す」のではなく、「被害が出にくい種類を中心に据え、環境づくりで虫の密度を下げる」という発想が現実的です。マリーゴールド、ニチニチソウ、ジニア、ポーチュラカ、ラベンダー、ローズマリーなどは、いずれも暑さに強く、比較的虫がつきにくい代表的な花として活用できます。
これらを組み合わせることで、見た目にも華やかで、管理負担の少ない夏のガーデンを実現しやすくなります。

あわせて、風通しを確保するレイアウト、水やりと肥料を控えめにして軟弱な生長を防ぐこと、雑草や枯れ葉をこまめに取り除くことなど、基本的な管理を丁寧に続けることが、結果的には最も強力な防虫対策となります。
自分の庭やベランダの条件に合った「虫がつかない花」を賢く選び、環境づくりと組み合わせることで、夏でも快適に花を楽しめる空間づくりに役立ててください。

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